【タイトル未定のブログ】

ものぐさな人のある日の出来事だったり。

 今週のお題(BGMは『The Beast』で)

 
 夜はまだまだ冷え込みますね…。 こんばんは、ここの人です。
 
 お題は『人生最大のピンチ!』ですか。
 えー、まー、そりゃ幾つかありますけども………あぁ、コレならいいかな?
 
 何年前だっけ、バイク屋さん主催の九州ツーリングでの出来事です。 時期は11月の上旬だったと記憶してます。
 この年は、早々と平地でもミゾレが降り行き先の阿蘇山周辺では雪が舞っていましたっけ。 民宿の人も「この時期に雪が降るのは珍しい」と仰ってました。
 予想以上に天気に恵まれず、また好転の気配もなかったため、当初の予定を変更して早めに帰ることに。
 大分・佐賀関から愛媛・佐田岬へ戻り、ひた走る。
 暗い雨雲が、ミラーを覗く度にその占有率を広げていきます。
 雨はとっくに降っていましたが激しくもなく、走行しているから視界が悪い…という程度。
 むしろ、「濡れたこと」+「走行していること」に因る寒さの方が問題でした。 でもまあ、集団で走っていることもあって、速度を出すこともなく進行自体はスムーズそのもの。
 そうして一行は高速道路へと入っていきます。 この頃はまだ、四国の高速道路は交通量が多い事もないので本線合流もスムーズに。
 ここで、フェリー内での打ち合わせ通り、排気量の大きいマシンは先行、そのまま順次帰宅の流れ。 中排気量&主催者は、数台でまとまって走ることに。 僕は後者ですね。
 状況としては、雨天、やや強風、夕方頃、気温低し…と好ましくありません。
 
 高速道路は市街を抜け、山に近づき、向こうにトンネルが見えてきました。 実は、すでに嫌な予感がしていたのです。
 ここの人はメガネっ漢でして、この時使っていたヘルメットはシールドのあるフルフェイスタイプではなく、オフロードタイプ&ゴーグルを装着してました。
 そして、外気温は身を切るほどの寒さですが、トンネル内はたいてい温度が高いもの。
 その予感が的中しないことを願いつつトンネルへ突入。
 三秒もしないうちに視界が白一色に!
 
 結露です。
 すぐさまゴーグルに手を掛け脱ぎさる! が、またしても一瞬で視界が奪われます。
 今度はメガネが曇ってしまいました。 曇り止めは仕込んでいたんですが、やはり濡れてしまったのが良くなかった。
 メガネを外せば曇る物はなくなるんですが…ねえ?
 と、
 
 ドゴッ! バシッ!
 走る衝撃。
 
 何が起きたかというと、この高速道路はセンターポールがあるだけの対面通行でして、そのポールに当たってしまったのです。つまり…「反対車線への侵入」
 ここでようやくうっすらと曇りが引いてきました。 と、向こうの方に明らかに人工的な明かりがボヤ〜と見えてきます。
 対向車両の御登場です。
 マズイ。
 このままでは明日の朝刊に、「高速道路で正面衝突」などといった見出し付きで載ってしまう。 本当にそんなことを考えてしまいました。
 元の車線に戻ろうにも万が一、後続車両があった場合やポールに当たって転倒でもした日にはそれこそ一巻の終わり。 二巻以降は乞う御期待!
 
 と、次の瞬間、左袖を「グイッ!」と強く引っ張られる感じが。 左へ倒れるのを堪えつつ、それでも元の車線へと流れていきます。
 南無三ッ!(CV.ショウ=ザマ)
 
 …。
 
 ポールにも当たらず、後続車両による追突もなく、そして数秒後に真横を高速で擦れ違う車両の数々。
 最悪の展開は回避できたんです。 
 
 その後は視界もだいぶ晴れ、後続車両も来ることなく、無事に高速道路を降りることが出来ました。
 I.Cで料金を払い、少し先の広場に駐車して大きく息を付くと、そのままタンクに倒れ込むように。 助かった…。
 これが、危機一髪というものなんでしょうね…。
 
 と、ここで一つ疑問が。
 誰が、僕の袖を引っ張ったんだろ?
 他の人は、僕が視界を奪われて挙動不審になったときには追い越してしまっていたはず。 抜いていく音と、誰かの声が聞こえたのは間違いないんですが。
 しかも、反対車線の真ん中ぐらいまで行ってた、走行中のライダーの袖を「力強く」引っ張るなんて…。
 
 長々とした文章を読んでいただき有り難うございました。
 
 ではでは。